★ 目覚めの一曲 #17 ★
「+」がもたらす「-」。
人は他の動植物と異なります。手足の自由が利き、心も複雑です。人間社会の中での「矛盾」をより敏感に感じ取り、厭世(えんせい)的人生観に埋没しがちです。また、その「矛盾」は混乱の原因となり、罪悪がより狡知(こうち)なものになります。そのように、著者である阿部國治氏は、進化故にかえって劣っていると表現しています。「進化故の不都合。」身近な不便さの遠因はこれだった... そう気が付いてみたら、日々の出来事への感じ方が変わった気がします。
今回は第6回目でした。新釈古事記伝・第4集「受け日」、第二章「まいのぼり」を読みました。「まいのぼり」とは、漢字で「参上」。現状を改めて、現状の状態を活かすべく"根本"に向かって進むこと。須佐之男命は「なきいさち」の不公平感から根の国に旅立つこととなりました。それは自暴自棄であり、本心ではないと伊邪那岐大御神に告げます。常日頃、気にかけて下さる姉、天照大神に会いたいと伝えます。伊邪那岐大御神は高天原で修行し、立派になるよう応援します。現し国の自然・動植物が、大きな期待と共に、皆一様に感動したそうです。この様子が原文に見受けられます:
「山川悉(ことごと)に動(とよ)み、国土(くにつち)皆震(ゆ)りき」
お手軽に、近年動画サイト等で神話に触れることができてしまいます。それ自体とても良いことなのですが、若干解釈が違うこともあるようです。長い年月をかけて研究された方の文章に触れる大切さ。そのことを改めて感じました。本文に古語の解説の頁がありました。"こと"(万象)の実相は何か? まず、"みこと"(我々自身)を知ること。"み"の実相を知ろうとする気持ちを起すこと。即ち、そのことが"まいのぼり"であること。"み"とは古語で"ひ"と表現されます。"まいのぼり"をして、"ひ"を熟知した者を"ひじり"と呼ぶそうです。聖(現代漢字)、「万葉集」では"日知"と書きます。天皇陛下を"ひのみこ"。天照大神を"ひのかみ"。日本を"ひのくに"とも表現します。
さて、今朝の目覚めの一曲は...
Duke Ellington -
Take the A Train
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https://youtu.be/cb2w2m1JmCY
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