★ 目覚めの一曲 #16 ★

子供の時分、偏差値の高い学校に進学すれば遣り甲斐のある仕事に就くことができる。良い仕事に就けば理想的な家庭が築けて... みたいな成功モデルを勝手に思い込んでいたような気がします。さらに... 日本の良さを大切にするのではなく、どちかと言えば自虐的な環境で育った覚えがあります。問題なのは... この幻想を信じて追い続ける限り、与えられた境遇や環境に対しての不満を抱く日が必ずやってくることでした。

其々の立場で与えられた役割を果たすこと。「ことよさし」とは、ある事を人に任せて執り行わせる事を意味します。実現目標である"こと"を明確に掴み、承知している状態を"しらす"とも言うそうです。社会に対して不満を抱けば、反社会的行為をする人も出てくるかも知れません。与えられた境遇や地位に不満を漏らすことは、本質的な事ではないこと。其々の立場で与えられた役割を果たすこと。それが本質的で大切なことだと諭している気がします。

自分が生まれた環境を知り、大切にする心を自らの中に育むこと。古事記の入門書である「新釈古事記伝」に、その思いを投影してみることにしました。古事記に触れるようになり、自らの過去を振り返ることが幾たびかありました。不思議なのは1300年前の古典に同じような情景が描かれていることでした。

さて、今回で5回目を迎えた「読書会」。読書会のこれからをとてもアバウトに考えています。現状、自分の予定から水曜日の朝につくば市内某所で身勝手に開催しています。不特定多数の方々との交流は想定していません。だから、「経過報告」も月曜の早朝なのです。お互いの成長が刺激になる。スタンスが変わらない。長い年月をかけて親睦を深められるような会になればと、おぼろげに考えています。

今回は七冊一組の四冊目「受け日(うけひ)」を途中まで、"なきいさち"の項を中心に読みました。啼伊佐知(なきいさち)、理非を問わずに無茶苦茶に泣いて不平を訴えること。個々に与えられた使命を蔑ろにし、現状に対して不平不満を漏らす様。さらに現状を悪化させる行為をする様。

日本神話の世界に登場する神様はとても人間臭いようです。建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)は三人兄弟の末っ子として生まれました。父・伊邪那岐命(いざなぎのみこと)が依怙贔屓をしたと勘違いをし嘆き、葦原中国(海原・現し国、現実の世の中)の創設の任を蔑ろにします。国土建設の開祖としての任は愉快で面白いことのみと、建速須佐之男命が勝手に思い違いしたようです。父神・伊邪那岐命に追放を言い渡されます。建速須佐之男命の運命や如何に。次回に進みます。

さて、

今朝の目覚めの一曲は...

yellow jackets -

Spirit of the west

https://youtu.be/yo4AmzZGCqw?list=PLyG9ATqT8JvqlepArx553djuPtZw2-8vA