「古事記の宇宙観」
「気の向くままに生きているのが一番幸せ」
~ 毎週木曜日の朝(2016年11月現在)、行きつけの喫茶店で古事記の読書と内容をまとめています。 ~
「古事記」に興味を持ったそのキッカケについての続きです。それは普段の生活の中で「クッキーモンスターが増えた!」と、直感したお話を致しました。(勿論、そこで活躍している方々にとって、極々普段の日常が過ぎて行くのですが...)そのことから様々な属性の方々にお会いしました。
人って、何となく気の向くままに生きているのが一番幸せを感じるそうです。ただ... そこにあるものを使っているだけでは、いつか困窮してしまいます。今日生きながら、未来も同時に作って行かなければなりません。そのような「視点」に立てるのが他の動物との違いだと思います。
人々の集まりが組織。祖父母の世代の方々は組織を構成する人々の多くがその「視点」を持っていた覚えがあります。全体を俯瞰して、各々の役割分担の大切さを自覚している。頂点に立つ人物は担がれている立場であり、他を搾取する意思を持ち合わせていない。これ自体、世界の中ではとても特殊なことらしい... そのことを成り立たせていた「根拠」を求めて、様々な属性の方々に会いに行ったのだと思います。
今回は七冊の内、五冊目を読んでいます。新釈古事記伝・第五集「勝佐備(かちさび)」、第九章 「みこのりわけ」、残り半分を読みました。天照大御神と須佐之男命の「みこうみ」の一大事により、八柱の神々がお現れになりました。大和民族の君たる御子と、その民の祖先が生まれた瞬間のお話です。「子詔別(みこのりわけ)」の神勅により、天照大御神(ひのかみ)の第一の(ひのみこ)が正勝吾勝勝速日天之忍穂耳命(まさかつあかつかちはやひあめのおしほみみのみこと)であることに定まります。その「ひのみこ」である天邇岐志国邇岐志天津日高日子番能邇邇芸命(あめにきしくににきしあまつひこひこほのににぎのみこと)を経て、天孫天下り(てんそんあまくだり)なさいます。この神勅は「あまつひつぎ」であり、皇統の尊さを明示しております。
「正勝吾勝勝速日天之忍穂耳命」の神名について、著者・阿部國治氏が言及しております。それは六頁にわたり、できれば全てお伝えしたいと考えておりました。些か無理もあり割愛したいと存じます。(致知出版社より入手が可能なので、そちらでお求め頂ければと存じます。) 特に印象に残った「勝」についていお話します。ここでの「勝」は漢字の持つ意味ではないそうです。「戦いに勝つ」。争い事から相手を負かし従属関係にすること... 現代的な解釈をするとこのようになるでしょうか? 「言霊」を用いた解釈をすると、「たたかい」の「た」は「て」を意味し、人の手によって作られた生活の手立て(創意工夫)。即ち「田」や「畑」を意味するそうです。「かう」とは、「買う」。生活の手立てが或る時を境に成り立たなくなった際に、「進歩・発展」をさせる意味があるのだそうです。「勝」に込められた「やまとことば」にはもっと奥の深い意味が込められています。詳しくは、敢えてお話しないことに致しました。
ところで... 「言霊(ことだま)」ってごぞんじですか? 「あいうえお」は子供の頃、学びました。「あ」「い」「う」「え」「お」... 其々に意味があるそうです。「新釈古事記伝」を読む機会を通して、「言霊」に興味を持ちました。「古事記」(原本)の冒頭は様々な神々が登場するところから始まります。「宇宙の創生」「地球の成り立ち」「人類の使命」。「言霊」を理解することで、冒頭に記載されていることがそのように理解できるそうです。世界中に様々な「神話」が存在します。「神話」とその「民族」が現在に至るまで存在しているのは日本だけなのだそうです。ささやかな「志」を自分も持ってみたい... そのように感じてしまいました。
今朝の目覚めの一曲はお休みをして、「古事記の宇宙観」についてご紹介致します。
林英臣(はやしひでおみ)氏
縄文のコトダマ
▼
https://youtu.be/J7ryKJbVbjo
0コメント