★ 目覚めの一曲 #22 ★

今日は五十日の朝です。(毎週木曜日朝に行きつけの喫茶店で古事記の読書と内容をまとめています。) コンテンツ作り。今風に表現するとそうなるでしょうか? 今回で12回目。未だ独りでコンテンツ作りに励んでいます。とても人気のあるお店なのですが、流石に五十日の朝となると閑散としています。このようなタイミングで交流できる方々って、どんな属性の方々だろうと、想像してみるのも楽しいと思います。

「古事記」に興味を持ったキッカケ... 幾つかあるのですが、特に印象に残っていることをお伝えしたいと存じます。それは普段の生活の中で気が付きました。「クッキーモンスターが増えた!」と、直感したことです。(具体的な事例は差し障りがあるので控えます。) 私の祖父母の世代の方々は、何事においても「周りの人の事を考えた行動」を重んじていました。その「根っこ」ってなんだろう? 同じ思いの人たちは存在するのか?どんな活動をしているのか? 等と思いをめぐらしたのが始まりです。

諸外国では民族性や国の成り立ちを教育機関でごく自然に学んでいるそうです。或る時、日本人として生まれたにも拘らず、その「主体性」を学ぶ機会が皆無であったことに気が付きました:

ブラックボックス化していることって、いったいなんだろう?

今回は七冊の内、五冊目を読んでいます。新釈古事記伝・第五集「勝佐備(かちさび)」、第八章 「やさかのまがたまのいほつのみすまるのたま」を読みました。いよいよ、天皇の祖とされるエピソードの登場です。天照大御神の身に付けている「八尺勾玉之五百津之美須麻流之珠(やさかのまがたまのいほつのみすまるのたま)」を須佐之男命がお受取りになりました。天安川の天之真名井での禊の結果、正勝五勝勝速日天之忍穂耳命(まさかつあかつかちはやひあめのおしほみみのみこと)を始めとする五柱の神様がお現れになります。

①正勝五勝勝速日天之忍穂耳命

(まさかつあかつかちはやひあめのおしほみみのみこと)

②天之菩卑能命(あめのほひのみこと)

③天津日子根命(あまつひこねのみこと)

④活津日子根命(いくつひこねのみこと)

⑤熊野久須毘命(くまのくすびのみこと)

正勝五勝勝速日天之忍穂耳命から、天邇岐志国邇岐志天津日高日子番能邇邇芸命(あめにぎしくににきしあまつひこひこほのににぎのみこと)がお生まれになります。天照御大神の「いぶき」を受け、須佐之男命の「受け持ち実現の象徴」である十拳劔(八拳劔)から、三柱の毘賣神(ひめがみ)がお生まれになりました。天照大御神が身に付けていた「八尺勾玉之五百津之美須麻流之珠(やさかのまがたまのいほつのみすまるのたま)」は伊邪那岐命(いざなぎのみこと)から賜ります。天照大御神の使命実現、「ひ」の活動を象徴するものです。

著者はこの珠を個々の言葉に区分して解説していますが、敢えてボカシを加えて記載しています。「行間を読み解く」ことも大切ですが、逸脱してファンタジーになってはまずい... 読み解く者としてはとても困惑してしまうのですが、読み進めていると「糸口」が見えてきました。「八尺勾玉之五百津之美須麻流之珠」を天照大御神の別称として説明しています。無限・無尽・普遍の存在である「天之御中主命」の意味を現す「やさか」。対して、時間的・空間的に有限・特定の形を実現し、その姿を現した言葉を「いほつ」。「まがたま」の「いほつ」にたいして「み」の「ひかり」を注いで、全ての物事に意義を有らしめる。更に、全体を調和の状態にする「たましい」が「みすまるのたま」なのだそうです。

さて、今朝の目覚めの一曲は...

宇多田ヒカル 「花束を君に」

https://youtu.be/yCZFof7Y0tQ