★ 目覚めの一曲 #13 ★
「古事記」の読書会、今回2回目です。全七巻を読み終えるまでは経過報告と感想を綴りたいと考えております。この度も、近所の喫茶店で2冊目を読みました。思い起こせば子供の時分、おとぎ話として触れていたような気がします。楽しむことを今は一番意識しています。「盞結(うきゆい)」の巻、男女の仲を語った内容でした。
~ 前回のおさらい。~
「因幡の白兎と大国主命のお話」で、お兄さん方と日本一美しいお姫様に求婚するための旅行。嫉妬故に幾度となく兄神たちにより、大国主命は絶命するのでした。(大国主命は別名を多く持ちますが、ここでは敢えて統一して表現します。) 命を失わずに済む術を身に付けるべく、建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)の住む「根の国」に訪れます。須佐之男命は農業に纏わる研究をし、その娘に全てを伝授。継承者を葦原中国(あしはらのなかつくに/高天原と黄泉の国の間にあるとされる世界)より現れるのを長年待っていました。(この本の著者が日本の農村に身を捧げた人物故の解釈が多分に反映された内容であると、個人的に認識しています。)数々の試練を経て、元の世界に無事戻ることが出来るのですが... 既に大国主命は故郷に妻とその子供たちがいます。
古代日本社会の家族の形を表現されているものと感じました。生きる術を身に付けるべく、旅に出かけるのですが... 命がけの習得である故に、多くは絶命する運命が待っているやも知れません。命のやり取りがある程神聖な行為であり、自然と夫婦になったのではないかと勝手に想像しました。大国主命は須佐之男命の下で農業を始めとする様々な術を学んだとあります。紙面の多くを農業のことが書かれていました。当時、機械や農薬もありません。自然を相手にすることは即ち、蛇・ムカデ・蜂等を相手にする命がけの営みでした。運よく生き延びたが故の相克が待ち受けているのでした。憎悪や紆余曲折を経て、やがて盞結(うきゆい)となるのでした。また後日、読書会を開きたいと存じます。
さて、今朝の「目覚めの一曲」は...
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